グーグル・Web2.0関連本

この春に話題になった、グーグルやWeb2.0関連の本を読んだ。
ブックオフに行ったら、早くもたくさん並んでいたので、買ってきたのだ。
それほどこの分野に詳しい人ではないのであまり突っ込んだレビューはできないが、感想だけ。
 

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  文春新書 (501)

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する 文春新書 (501)

 
それぞれの著者が描くインターネット未来像は、前者は楽観的、後者は悲観的と言える。
2冊続けて読んだら、その違いは際立って感じられた。
 
まず、「ウェブ進化論」の著者はシリコンバレーでのコンサルタントの経歴を持つ、技術者寄りの人物。
技術者寄りの視点から、近年の華々しい技術の進歩を語り、今後のインターネットの発展を無邪気に予想している。
話自体は目新しいものはないのだが、語り口が興奮的なので、あぁ、インターネットの進歩ってすごいんだな、と素直に感じることができる。
やや、「シリコンバレー万歳!」という感じが滲み出ていて、ちょっと、という感じはしたかな。
 
一方、「グーグル」の著者は元新聞記者のジャーナリスト。
技術的な話はごく簡単であり、この点では「ウェブ進化論」に及ぶものではない。
しかし、グーグルが社会に与える影響を、暗い面も含めて冷静に分析しており、その意味でより読み応えがあった。
グーグルが与える影響を、身近な商店を具体例として紹介するあたりは、さすがジャーナリストという感じ。
 
「グーグル」のほうが最終的に描いている未来が、「ウェブ進化論」のものよりSFチックだったのは面白い。
普通だと技術者寄りの人が描く未来のほうがSF的になりそうなものだが。
技術の現場に密着している技術者よりも、一般人のほうがインターネットとSFをより結び付けやすいということだろうか。
確かに、インターネットだって携帯電話だって、ひと昔前にはSFだったんだから。