日本沈没
何故か、読んでみた。
- 作者: 小松左京
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きっちり、沖縄から北海道まで。
んなアホな、という設定なのだ。
要は、日本の土地が完全になくなったら日本人はどうなっちゃうんだろう、という問いを投げかけたかったんだと思われる。
そのとき、「んなアホな」という思いを払拭しないと読者は白けてしまうわけである。
しかし、地球物理学のあれやこれやの理屈のパワーでもって、「何だかよくわからないけど説得力があるかも」と感じさせることに成功しており、結果として「なんか、起こっちゃうかも」と思わされてしまう。
そういう著者の術中にはまってしまうと、「あぁ、俺ならどうするだろう」ということを、自然とリアルに考えるようになる。
考えさせて頂きました。
ちょっと僕としては、ところどころ興ざめしてしまう場面があり、残念だった。
それは、人間模様の描写が、安っぽいハードボイルド小説みたいな感じがしたこと。
また、「全てを見通す老人」みたいな、漫画かアニメみたいな設定があること。
なんて書くと、熱狂的なファンの人から怒られるかな。