墨攻

墨攻 (新潮文庫)

墨攻 (新潮文庫)

こりゃ面白い。
あっという間に読んでしまった。
 
さらっとし過ぎて味気ない、という意見もあるみたいだけど、僕にはこの淡泊さ加減が逆に面白かった。
最後なんて、思わぬ矢を受けた革離は、ほとばしる血の海の中で、天を鬼のような形相で睨み付けたながら、「我が人生に一点の悔いなし!」と叫ぶ頬には涙が伝わり落ちた…なんて仰々しさは全くない。
びゅーっと飛んできた矢が刺さって、「ぷすっ」「あ。」パタン、てな感じ。
つまり、革離は、すごい人物ではあるけど、それほどカッコいい印象はない。
それは、ちょっととぼけたような挿絵の影響もあるかもしれない。
少なくとも、アンディ・ラウの顔はイメージできない。
 
実は、漫画も読んだことがないし、映画も見ていない。
見てみるかな。